米こうじができるまで
米麹を作る際の基本はどのメーカーも同じですが、
実はメーカーによって米こうじの作り方は様々なんです。
もちろん米こうじのできあがりもメーカーさんによって全く異なります。
全自動の機械で米こうじを作ったり、全て手作りだったりする中、
当店では、手作りと機械の良いところを取り入れた製造方法をとっております。
気温、湿度、米の状態をじっくり観察し、判断しながら長年の経験を生かして人の手で製造し、
無菌状態で麹菌を培養、増殖させる部分は大手麹菌製造メーカーと共同開発した優れた機械を使っております。
米麹を作る時の材料は米と麹菌です。
・米:当店では、こだわりの長野県産のご飯としておいしく食べられるお米を使用しております。
・麹菌:麹菌(こうじきん)は、麹(こうじ)の製造に使用される菌類の総称です。
麹菌は多くの種類がありますが、日本では特に以下の2つの麹菌がよく知られています。
Aspergillus oryzae(コウジカビ): コウジカビは米麹、味噌、醤油などの製造に広く使われています。
Rhizopus oryzae(キヌカビ): キヌカビは、日本で漬物の製造に使用されることがあります。キヌカビによる発酵によって、野菜が酸味を帯び、独特の風味が生まれます。
当店では、厳選したAspergillus oryzae(コウジカビ)を使用しております。
手順:
①米を洗う
米を水で洗い、水に一定時間浸します。
その後水を切って水気を十分に切ります。
当店では気温や湿度、米の状態等によって水を漬ける時間を判断しております。
浸ける時間が短いと芯が残った麹になってしまい、また、長いとベタベタしてしまい、上質な麹ができません。
米を洗うのも重要な作業になります。
②米を蒸す
洗った米を蒸し釜に入れて一定時間蒸します。
米と米の間を蒸気が抜けていくことによって水分を含みすぎず、麴菌をつけるのに最適な状態の蒸し米ができます。
この作業も米を洗うのと同様、都度蒸し時間を判断しております。
③米を冷ます
蒸した米を36℃~38℃まで冷まします。
米が熱いうちに麹菌を加えると、麹菌が死んでしまうため注意が必要です。
④麹菌を植えつける
36℃~38℃まで冷ました蒸し米に麹菌を混ぜます。
麹菌が育つのに最適な温度帯が36℃~38℃になります。
麹菌が蒸し米に十分に、均等に付かなければ、上質な麹ができません。
⑤こうじ室で寝かせる
麹菌は増殖、成長する過程の中で、様々な化学反応を起こします。
栄養分はタンパク質、でんぷん質、糖類、含質素物燐酸カリ石炭で、これらを栄養として麹菌は繁殖していきます。
このこうじ室で育っている最中も、全体をまんべんなく切り返して固まりをほぐし、
米こうじにじゅうぶんな酸素が行き渡るようにして米こうじの成長を促します。
⑥こうじ蓋へ盛る
温度を均一にする為に米こうじをこうじ蓋に1つずつ盛っていきます。
こうじを作る際は温度管理、湿度管理がとても重要です。
その時の米こうじの状態を見ながら、こうじ蓋に盛る厚さや量などを調整します。
⑦出麹
米こうじのできあがり。
できたての米こうじは水分をたくさん含んでおり、生こうじですと袋に入れた際ベチャベチャになってしまう為、
独自の技術を使い、米こうじの力をじゅうぶん発揮でき、お客様の扱いやすい【半生麹】に仕上げます。
以上、米こうじができるまでの流れをご紹介させて頂きました。
ご家庭で甘酒や味噌、塩麹、醤油こうじ、漬物等作る際に是非酵素の力が強い半生こうじをご使用下さい。